Energy Resources
世界の主要なエネルギー資源と、その主要生産国および用途についての情報です。
1. 石油
主要生産国: サウジアラビア、アメリカ、ロシア
主な用途: 主に輸送燃料(ガソリン・ディーゼル)に使用され、一部は発電や石油化学製品の原料にもなる。
2. 石炭
主要生産国: 中国、インド、アメリカ
主な用途: 主に火力発電の燃料として利用され、製鉄用コークスや産業用の熱源にも用いられる。
3. 天然ガス
主要生産国: アメリカ、ロシア、カタール
主な用途: 主に発電用燃料や暖房用燃料として使われ、化学肥料など産業用原料にもなる。
4. バイオマス
主要生産国: インド、ブラジル、ナイジェリア
主な用途: 世界各地で伝統的に暖房・調理用燃料として利用されており、一部はバイオマス発電の燃料にもなる。
5. 水力
主要生産国: 中国、ブラジル、カナダ
主な用途: ダムなどで水のエネルギーから発電(水力発電)を行っている。
6. ウラン(原子力)
主要生産国: カザフスタン、カナダ、ナミビア
主な用途: 主に原子力発電の核燃料(ウラン燃料)として利用される。
7. 風力
主要生産国: 中国、アメリカ、ドイツ
主な用途: 風車による発電(風力発電)に利用され、再生可能エネルギー源として拡大している。
8. 太陽光
主要生産国: 中国、アメリカ、日本
主な用途: 太陽光パネルによる発電(太陽光発電)に利用され、近年急速に普及している。
9. バイオエタノール
主要生産国: アメリカ、ブラジル、中国
主な用途: トウモロコシやサトウキビから生産され、主にガソリンと混合して輸送用燃料に使用される。
10. バイオディーゼル
主要生産国: インドネシア、アメリカ、ブラジル
主な用途: 植物油や動物油脂から生産され、ディーゼル燃料の代替として輸送用燃料に使用される。
11. 地熱
主要生産国: アメリカ、インドネシア、フィリピン
主な用途: 地下の地熱を利用して発電および地域暖房に使用されており、火山帯の国々で盛ん。
12. 液化石油ガス(LPG)
主要生産国: アメリカ、サウジアラビア、ロシア
主な用途: 原油精製や天然ガス分離で得られるプロパン・ブタンで、主に家庭の調理・暖房用や自動車燃料(LPガス車)に利用される。
13. バイオガス
主要生産国: 中国、アメリカ、ドイツ
主な用途: 有機ごみや排泄物を発酵させて得られるメタンを主体とするガスで、発電や熱供給に利用され、精製して天然ガス代替の燃料にもなる。
14. 廃棄物(ごみ)
主要生産国: 日本、中国、ドイツ
主な用途: 可燃ごみを焼却してエネルギー回収する廃棄物発電に利用され、発電のほか地域暖房にも熱供給される。
15. 泥炭(ピート)
主要生産国: ロシア、フィンランド、アイルランド
主な用途: 湿地帯の泥炭を乾燥させて得られる固体燃料で、かつては暖房用燃料や泥炭火力発電に用いられた。
16. オイルサンド(油砂)
主要生産国: カナダ、ベネズエラ
主な用途: 砂に混じった重質原油を露天掘りや地熱で採掘し、原油を精製してガソリン・軽油などの石油製品に加工する。
17. シェールオイル(タイトオイル)
主要生産国: アメリカ、カナダ、アルゼンチン
主な用途: 地下の頁岩層から採油される原油で、精製して従来の原油同様に輸送用燃料や石油化学の原料に利用される。
18. シェールガス
主要生産国: アメリカ、カナダ、中国
主な用途: 地下の頁岩層から採取される天然ガスで、発電や暖房など通常の天然ガスと同様に利用される。
19. 炭層メタンガス(コールベッドメタン)
主要生産国: オーストラリア、中国、アメリカ
主な用途: 石炭層に含まれるメタンガスで、坑内から回収して天然ガスと同様に発電・暖房などに利用される。
20. オイルシェール
主要生産国: エストニア、中国、ブラジル
主な用途: 油分を含む頁岩(けつがん)を熱分解処理してシェールオイルを抽出し燃料に利用するか、粉砕して直接燃焼し火力発電に利用される。
21. メタンハイドレート(可燃氷)
主要生産国: 日本、中国、カナダ
主な用途: 海底や永久凍土中に分布するメタンガスの水和物で、将来的に天然ガス資源として利用可能だが、現在商業利用はされていない。
22. 太陽熱
主要生産国: 中国、トルコ、ドイツ
主な用途: 太陽熱集熱器で温水や暖房に利用され、さらに集光型太陽熱発電(CSP)では高温の熱エネルギーで蒸気を発生させ発電する。
23. 潮汐
主要生産国: 韓国、フランス、カナダ
主な用途: 満ち引きする海水の力でタービンを回す潮汐発電に利用される。大型の潮汐発電所として韓国の始華湖(シファホ)潮汐発電所などがある。
24. 波力
主要生産国: イギリス、ポルトガル、オーストラリア
主な用途: 海洋の波のエネルギーで発電(波力発電)する実証研究が行われている。(商用化は限定的)
25. 海洋温度差エネルギー
主要生産国: 日本、アメリカ、インド
主な用途: 深海と表層海水の温度差を利用した海洋温度差発電に利用されるエネルギー資源。(実証段階)
26. 水素
主要生産国: 中国、アメリカ、ロシア
主な用途: 主にアンモニア合成や石油精製など産業原料として大量生産されており、将来のエネルギーキャリアとして燃料電池車や発電用燃料にも期待される。
27. アンモニア
主要生産国: 中国、ロシア、インド
主な用途: 主に窒素肥料の原料として生産されているが、燃焼時にCO₂を排出しない燃料として発電や船舶で利用する計画が進んでいる。
28. メタノール
主要生産国: 中国、アメリカ、トリニダード・トバゴ
主な用途: 主に化学品原料や燃料添加剤として生産され、一部はガソリン代替燃料(中国の一部地域での混合燃料)や船舶燃料としても利用される。
29. トリウム
主要生産国: インド、中国、アメリカ
主な用途: ウランの代替となる潜在的な原子力燃料。インドなど埋蔵量が多い国で将来の溶融塩炉などへの利用が研究されている(現時点で商用炉なし)。
30. 核融合燃料(重水素・三重水素)
主要生産国: カナダ、アメリカ、インド
主な用途: 将来的な核融合発電の燃料。海水中に豊富な重水素と、リチウムから生成される三重水素を用い、現在は国際的な研究段階にある。